前回の記事では、大学の教職課程を履修するメリットとデメリットについて紹介しました。今回は、大学の教職課程を履修し、教員免許を取得するまでの流れを紹介したいと思います。
教員免許の種類
はじめに教員免許には大きく分けて普通免許状、臨時免許状、特別免許状の3種類があることをご存じでしょうか。さらに、普通免許状の中にも専修免許状(大学院卒)、一種免許状(学部卒)、二種免許状(短大卒)の3種類があります。ここでは、普通(一種)免許状の取得までの流れについて紹介したいと思います。ただし、ここで紹介する流れは一例ですので、大学や取得免許の種類(校種・教科等)によっては細かな流れが異なることがあります。
1年次
教職課程ガイダンス(説明会)に参加する
4月中旬頃に行われる教職課程履修希望者向けのガイダンスに参加します。「教職論」やそれに相当する科目の第1回目の講義と兼ねて行われることもあるようです。ここでは、取得できる免許の校種、教科の確認やカリキュラム等の説明があります。
教職課程の科目を履修する
教育の基礎的理解に関する科目等(「教職論」や「教育心理学」など)、教育職員免許法施行規則第66条の6に定める科目(「体育」、「日本国憲法」、「情報処理」など)といった教職課程の科目を履修します。1年次に開講されている教職課程の科目は、教務システムやシラバス、教職課程ガイダンス等で確認してください。
2年次
2年次も基本的には、1年次と同様の流れになります。教職課程とその他の必修・選択必修・選択科目を並行して履修します。
3年次
「教育方法」や「教科教育法」などの実践的な科目が入ってきます。4年次の教育実習に向けて着々と準備を進めていきます。
教育実習の申し込み
絶対に忘れてはならないのが教育実習に関する説明会への参加と実習の申し込み手続きです。教務の方から案内があるかと思いますので、見落とし・失念が無いように注意が必要です。また、実習校(基本的には高校の場合、母校になることが多い)に行き、面談を行った上で内諾依頼書の回答を頂きます。
事前指導(交流実習)に参加する
こちらも参加必須です。参加しなければ、次年度の教育実習に参加出来なくなりますので注意が必要です。
4年次
教育実習
大学、学部、取得希望の校種等によって教育実習を3年次に行う場合もありますが、高校の教員免許の場合は4年次の段階で教育実習に参加します。
事後指導(交流実習)に参加する
こちらも参加必須です。不参加の場合、教育実習の単位を取り消されることがあります。
一括申請の申し込み
大学在学生の場合は、教務担当の方が学内で取りまとめて教育委員会への申請を代行してくださいます。(大学・学部によって異なる場合も)申し込み前に必要単位を全て満たしているかどうかを確認してください。
教育職員免許状授与
大学の方で一括申請した場合は、大学から教員免許を交付されることになります。多くの場合、卒業と同時に交付されます。
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